2019/02/11

水彩タイル画をデザインからおこして描く方法

皆さんがいつもタイル絵付けする時は、見本のタイルを見ながら描くことがほとんどかと思います。では見本のないオリジナルの絵をマヨルカ技法(水彩技法)で描くにはどのようにしたら良いのでしょうか?

タイルを何枚も並べて描く大きなタイル画の場合、元になる絵画や写真を見ながらそのままタイルに直に絵付けをするのはかなり難しいです。

そこで今回は、ポルトガルに行った時に撮ったタイル画の写真を元に30x45cm(15×15cmタイル6枚分)のサイズのデザインをおこしてみます。

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まずは

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写真を30×45cmに拡大し、左右のバランスなどを整えながら画用紙に転写します。

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2.

色番号を決めて色ごとにメモします。水彩技法は、何段階かに分けて色を塗り重ねていくため、その順番と何段階目まで重ね塗りするかも細かく決めていきます。

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色番号メモを見ながら画用紙に水彩絵具で塗っていきます。

水彩絵具はタイル絵付けに使用する顔料と色が似ているので、タイル画にした時をイメージしやすいです。なので大きなタイル画を描く時は、試しも兼ねて必ず画用紙に描いてみます。

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オリジナルの写真は全体の色味が暗いので、花の色をピンクなど明るめの色に変えて絵付けしてみます。変えた色が実際にしっくり来ない場合、色番号メモを訂正し、タイルに絵付けする時に修正した色で新たに絵付けすればOKです。

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縁取り線も先細筆使いの練習になるので描いておきます。(一部だけ縁取る、縁取りしない、も可)

花の種類によって縁取り線の入れ方を変えてみたり、葉っぱも単調にならないように葉脈の描き方を変えてみたり、などもこの画用紙で試しておきます。

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描き上がったら全体のバランスを見て、修正箇所があれば修正し、本番タイルに絵付けを始めます。

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タイルに描きあげたもの。

画用紙の色番号メモと絵付けをお手本にし、その通りに絵付けすればOKです。

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焼きあがりのタイル画

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収納ボックスに貼り付けました。

オリジナル写真より華やかな色合いに仕上がりました。

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講師資格講習の卒業制作で悩んでいる方、参考になりましたか?

今回はオリジナルの写真もタイル画だったので、色のイメージが湧きやすく、比較的簡単にタイル画におこせる方法でした。

次回はもう少し難しい、絵葉書や旅先で撮った風景の写真をタイル画におこす方法をご紹介します。<KY>

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2019/01/28

キャンドルメルター

キャンドルメルターってご存知ですか?
ロウを燃やさず、溶かしてアロマを楽しむものです。
詳しくは「candle melter」で検索してみてください。

火を使うアロマキャンドルも使っていますが、疲れている時に消し忘れて寝落ちしたら怖い… ということで、電気を使ったキャンドルメルターを作りました。

使用中の写真。キャンドルが溶けかけているところです。

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構造は3分割で、下から電灯・本体・キャンドルポット(皿)としました。
まずは本体を粘土で作り、半乾きになったらデザインシートを当てて上部の「星」だけ転写します。
粘土は乾くと縮むので、デザインシートはPCで作っておき、半乾きになってから正確に測り、画像加工ソフトでサイズを調整してから使います。

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上から2段分、六角形の星を透かし彫りにします。電気の灯りは見えるけど電球本体は見えない想定。本体の形は蓋も底も無い円筒形。下辺の穴はコードを通すためのものです。

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いきなり絵付けの写真ですが、乾かして一度焼成しています。
さらに縮むため、焼成したらまたデザインシートを調整して使います。
軽ければ円筒に腕を通して絵付けするのですが、高さが20cmほどあり重いので、棒を通して宙に浮かせて絵付けしています。

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キャンドルは皿に置きます。この皿も粘土から制作。ピッタリじゃなくても大丈夫なので適当です。すでに素焼きが終わって絵付け中。といっても単色で塗っただけですが…

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さてここで前回の記事で予告した、ラ・ランブラで購入した10cm皿の登場です。
といっても、台にしただけ…!

初めはタイルをカットした台を作るつもりでしたが、サイズがジャストで高台もあるのでこの皿を採用。
皿には電球ソケットを固定するためのネジ穴を開けます。
皿は周囲だけ釉薬を流しました、これはケチっているのではなく、滑り止めを考えてのこと。円筒が素焼きのザラザラした面(白い部分)に乗り、周囲の盛り上がった釉薬はストッパーになります。

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こちらは裏側です。ネジは六角ナットで留める仕様なので、大きめに欠いてあります。
電球は熱を持つハロゲン球です。E26のソケットにE17の電球を使うため、変換アダプタをかませてあるので、電球ユニットの背が高くなっています。このおかげでキャンドルメルター本体も大きくなってしまいました…
E17がそのまま使える手頃なソケットを見つけることができませんでした。

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手持ちのアロマキャンドルは芯があるので、キャンドルメルター用のキャンドルを作ります。好きなレシピで作れるのが楽しいです。型は手元にあった某チョコレートの空きパッケージ・・・

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使用中の写真。キャンドルが完全に溶けたところです。右下に皿を伏せておいてありますが、熱伝導率が良いよう電球の当たる裏面を濃い色にしました。でも白くても問題なかったみたい。あっという間に溶けました。融点の低いソイワックスを使っているからかな?

皿はキャンドルの種類を手軽に変えられるよう複数個作りました。
溶けた状態で別容器に流して片付け、違うキャンドルに変えても良いのですが、面倒くさがりなもので…

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このキャンドルメルター、手軽なことと、煙が無いことが気に入っています。
ゆらぐ炎の癒しが無いのが淋しいですけどね…<RK>

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2019/01/13

コルビュジェ建築「サヴォア邸」

建築家のル・コルビュジェ(1887-1965)の代表作のひとつである「サヴォア邸」に行ってきました。

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フランスはパリ北西部、ポワシー(Poissy)市にそれはひっそりと佇んでいます。

パリ市内からは日帰りで行ける距離で、電車とバスを乗り継いで片道1時間半くらいでしょうか。たまたま妹の住んでいる町から車で20分と近く、今回は妹に連れて行ってもらいました。

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建物全体が直線で構成され、朝一番だったせいか静寂に包まれています。

1928~1931年にかけて建てられたこの邸宅は、サヴォア家(かつてイタリア、スイス、フランスにまたがって一帯を支配していた貴族)の週末用の別荘として利用されていました。

建物は2階建で、屋上は庭園となっています。1階から屋上まで吹き抜けの構造になっているので、すべての部屋に光が差し込むようになっています。

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生活空間は2階部分です。こちらはリビング。テラスに面していて、開放感があります。天井付近のスチールの長い管は吊り下げ式の照明だそうです。

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こちらは食堂。窓の下はすべて作り付けの収納です。写真には写っていない反対側にはキッチンがあり、こちらも作り付けの収納棚と配膳用の窓口が備えてあります。照明はリビングと同じ吊り下げ式です。

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こちらはバスルーム。モザイクタイルが素敵。曲線でできた部分はベンチだそうです。湯当たり防止のお休み処といったところでしょうか。奥の南側の窓から光が差し込むように配置されています。

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1階と2階を繋ぐジグザクのスロープ。明かりとりのための窓が広くとられているので明るい空間になっています。

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このジグザグのスロープは屋上庭園まで続いています。

下に見えているのがリビングとテラスです。

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スロープとは別に螺旋階段もあります。こちらも屋上までの吹き抜けでとても明るい印象。

ぐるっと回ってみた感想は、「とにかく窓が多く、家じゅうどこにいても明るい」でした。どの部屋も、壁の端から端まで窓が広がっています。

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テラスの壁にも窓が設けられ、庭の緑が切り取られた絵画のようです。

コルビュジェは、今でこそ当たり前になった鉄筋コンクリートで建物を構築する工法を見つけました。それによって家は支え壁や区切り壁から解放され、柱は床を支えるためだけに用いられ、部屋の間仕切りは完全に自由になったそうです。

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ピロティと呼ばれる杭(くい)で家全体を支える工法。杭を地中に埋め込まず、あえて地上に出すことによって1階部分に空間が生まれ、「空中に浮かぶボックス」建築を実現しました。

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そのピロティを利用した玄関。反対側のピロティは車寄せとしての空間になっています。

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すべて綿密に計算された建物で、とても機能的で近代的。まさに現代建築の礎となった建築技法だったのだな、とあらためて感じました。

広くてまっすぐな空間が多く、朝イチで私たち以外誰もいなかったせいか、3歳の姪っ子は開放的になってしまったらしく、ジグザグのスロープを猛ダッシュ。区切りのない部屋をぐるぐる回り鬼ごっこ。しまいには受付のおばちゃんに怒られる始末。。。すみませんでした。でも私が子供でも走り回りたくなるくらい開放的で気持ちのよい建物だったのですよ~(笑)<KY>

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2019/01/01

スペインタイルアート工房 2019年

みなさま、あけましておめでとうございます。

講師一同気持ちも新たに、みなさんが楽しんで下さるような教室作り、今年もがんばっていきます!

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さて、今年2019年、スペインタイルアート工房ではこんなことを考えています。

<春>

新しい自由制作課題として「スペインの家作り」と「キャンドルホルダー」をご提案します。どちらも粘土から作るので、ちょっと違った大きさ、違った形になってもOK。お好きな色でどうぞ。画像は既に大阪教室で制作を始めたキャンドルホルダー。アラブ風のデザインで作ってみました。

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<夏>

スペインタイルアート工房の女川教室がある宮城県の女川町で、被災した海沿いエリアで新しい公園の建設工事が始まります。それを機に女川にはさらにたくさんのスペインタイルがお目見えする予定。この公園の完成は2020年、これができたら女川町スペインタイルマップ、を作ろうと思ってます。1日あれば徒歩で充分回れる範囲、タイルのお散歩マップです。海側には公園、その内側は商店などが建つ予定。

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<秋〜冬>

東京教室、大阪教室両校で「講師と生徒さんの作品展」を開催します。

大阪教室は10月17日より大阪梅田にて、東京教室は11月4日より、東京銀座にて。

詳細はまた近くなったらご案内しますが、早いに超したことはない!春頃から出品作品作り一緒にがんばりましょう!大きな作品じゃなくてもいいんです、始めたばかりの皆さまには小さいタイルをいくつか飾って見栄えがするようフレームをご用意してます、教室でご提案しますね。

それでは、今年も皆さまにとって素敵な一年でありますよう!

50歳をすぎたら次々と体の不調がでてきましたが、腰痛なんかに負けず!老眼にも負けずがんばります!<YF>




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2018/12/17

陶器の町 ラ・ランブラ

今回はラ・ランブラ(La Rambla)の街なかの様子をご紹介します。

ラ・ランブラへはスペイン南部アンダルシア地方の観光都市コルドバから路線バスが出ています。
行きはコルドバのバスターミナルの窓口で、帰りはバスの運転手から切符を買います。片道3.72ユーロ(2017年5月)。往復切符はないとのことでした。

この日の天気予報は「晴れ時々曇り時々雨」。
オリーブ畑やヒマワリ畑 (まだ葉っぱだけですが) が延々と続くなだらかな丘をいくつもこえて、土砂降りと青空を繰り返しながら約45分でラ・ランブラに到着。

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バスは小さな広場の前に着きます。

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広場にある噴水やベンチはタイルや陶器で装飾されています。

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ドン・キホーテのタイルが多く不思議に思っていたら、作者セルバンテスがスペイン無敵艦隊の食料調達係としてラ・ランブラを訪れたことがあるそうです。

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こちらは町の紋章。噴水と鷲と木?

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広場の一画には町の庁舎があり観光地図をもらえます。
前回の記事に書いた陶器美術館もすぐそばにあります。

街じゅうにタイルや陶器が溢れているわけではありませんが、陶器産業と関わりない町と比べれば、あちこちにあります。

広場の近く、道路沿いにあるベンチ。

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ここにもセルバンテスがいました。

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街を歩いていたら雨よけがあちこちにありました。大抵はシンプルに板+ビニールですが、ユニークなものも。ドアの隙間から入る雨を除けるためなのか、木製ドアが雨で傷むのを防止するためなのか、生活の知恵ですよね。

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町の外周のほうに行くと陶器屋が軒を並べます。

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車道沿いの店は大きな植木鉢が並び、車で乗り付けて買っていく感じ。

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うろうろしていたら、陶芸材料店を発見。この日一番テンションが上がり、小さな先細筆や小さなビスクを買いました。

下の比較写真は教室で使っている先細筆と、購入した小さいもの。教室で使っている14cmの小皿と、購入した10cmの小皿。

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でも先細筆は自分で改造して作った筆の方が使いやすかった…

次回はこの10cm皿を使った (というか利用した) 作品をご紹介します。<RK>


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2018/12/03

山中うるしの里

前回のブログに引き続き、九谷焼と山中漆で有名な加賀温泉の旅の後半です。

後半の2日目は山代温泉から山中温泉へと移動します。

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山中座という観光館内所や公衆温泉浴場がある街の中心部までレンタカーで約10分。周遊バスを利用しても15分という近さです。山中座の前に停まっている周遊レンタカー(手前右)の塗装は山中漆風でとっても雅な印象。

この山中座をスルーし、観光スポットである温泉街の散策路も通り過ぎて向かった先は山中うるしの里。

この里には漆塗りの工房はもちろんのこと、木挽き工房もあります。木挽きとは、漆器の素材である木地を木工職人さんがろくろで挽いて作る器のことです。

山中温泉には日本で唯一の木挽きの専門学校があるそうです。全国の有数な漆塗りの産地にも、ここ山中の木地が多く使用されているそうですよ。

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私が訪ねた工房では、女性の職人さんが作業をされていました。お話をうかがうと、以前は金沢で蒔絵の仕事をしていたそうです。漆器は一般的に木地師、下地師、塗り師、蒔絵師と分業されているそうです。蒔絵師はたくさんいるそうですが、木挽き師はなり手があまりおらず、女性の木挽き師は本当に珍しいそうです。

そんな中でゼロからカタチを作り出すモノ作りの楽しさや、伝統を継承するために使命感を持ってこの仕事に就いたとおっしゃっていました。

お話を伺っている最中もずっと木を挽いていて、私が帰る頃にはひとつ器が完成していました、スゴイ!

さて次に向かったのは漆塗り工房です。こちらで漆の絵付け体験をしました。

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素材は好きなものを選べます。実際に使えるものがよかったので、箸への絵付けにしました。まずはかぶれる可能性があるので、エプロン、ビニール手袋に腕サック、そしてマスクと入念に肌を保護します。

本来の漆の色は乳白色らしいのですが、そこにベンガラなどの顔料を混ぜて着色した5色の漆を用意していただきました。今回は極めてシンプルに。赤一色で絵付けしました。箸は絵付け面が細くて小さいので、けっこう至難の技でした。

その後すぐに金粉を蒔絵しました。これで一気に華やかな印象に。

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漆はすぐには乾かないので2週間ほど乾かして完成とのことでした。

私が「梅雨の時期などはなかなか乾かなくて大変ですね」と言ったら、「いえ、漆は程よい水分がないと乾かないんですよ。冬なんかは室(ムロ)の中に湿った布を貼って、その中でゆっくりと乾かすんです」とこのと。私が驚いていると「ほら、漆っていう漢字には傘の下に水っていう字が入っているでしょ?漆の特性からこの漢字がついたんですね~」さらに驚く私。。。。勉強になります。。。

ちょうど職人さんが拭きの作業をしているとのことで、特別に工房を覗かせていただきました。「拭き」ってなに??と疑問に思いながらついて行くと、下塗りした漆を塗った直後に布で拭き、木地に漆を刷り込ませる作業のことでした。これを5、6回繰り返して下塗りが完成するそうです。これが「下塗師」の作業でした。

うるしの里では初めて見聞きすることばかりで大変貴重な体験をしました。

私はスペインの伝統工芸を職にしていますが、日本の伝統工芸ももっともっと若い人たちに継承されて行くといいな、とつくづく感じました。

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最後は金沢駅にあった巨大な九谷焼のレリーフ画。すごいなー、九谷の職人さん。大胆かつ繊細な手仕事です。

最後まで驚かされることの連続で大いに刺激を受けた旅でした。<KY>

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2018/11/12

ボティホ

昨年、スペイン南部コルドバ県にあるラ・ランブラ (La Rambla) という陶器の町に行きました。
県都コルドバからはバスで約45分。朝行って昼帰る半日旅行でした。

ラ・ランブラは国際陶芸コンクールを開催している陶芸で有名な町で、町の中心にある陶器美術館には過去の優勝作品が展示されています。世界各国の陶芸家のオリジナリティ溢れる陶器も面白いですが、現代作家が作る伝統的陶器もあって(そういう賞もあります)、高度な技術のユニークな作品を見ることができます。

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ラ・ランブラの陶芸の歴史は古く、紀元前から近場で採れる粘土を使って素焼きの陶器が作られていましたが、1930年代になると施釉陶器が現れ、今では様々なタイプの陶器が作られています。

この美術館の二階にはボティホ (Botijo) という素焼きの水差しのコーナーがあります。実はこれも見たくてラ・ランブラへ行きました。様々な形や大きさのボティホをいろんな角度から眺めてきました。

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こちらは工房を再現したコーナー。蹴ろくろですね。本体を袋状に作ってから注ぎ口や取っ手を付けている様子もよく分かり、とても興味深いです。

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ボディホは陶土を成形して焼いた、施釉していない素焼きの水差しです。注ぎ口はとても小さく、頭上に持ち上げて、開けた口をめがけて注ぎ飲みます。
ボティホに水を入れておくと少しずつ染み出し、その気化熱で中の水が冷たくなります。スペインの暑い夏に重宝されましたが、どこにでも冷蔵庫がある現代では生産は縮小してしまいました。もちろん現在でも愛用者はいるようですが…

とはいえ装飾品としての需要はあるようで、陶器屋ではよく見かけます。また伝統的なパティオを飾る必須アイテムでもあり、コルドバのパティオ祭りではあちこちで見ることができました。
そこで撮った写真をいくつかご紹介。

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こちらは絵付けされたボティホで、素焼きではないため気化熱で冷たく…というわけにはいきません。お店ではこういった絵付けボティホが多く売られており、現代では装飾品なんだなあとあらためて認識させられます。ボテッとしたフォルムが可愛く、装飾品としての人気はうなずけます。

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ラ・ランブラの町ではあちこちに、モチーフとしてのボティホが見られます。

こちらはレリーフの右上にボティホ。

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こちらはタイル画。

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このあとバルセロナでたまたま見た食文化の特別展で、いくつかのボティホが展示されていました!

現代風にアレンジしたボティホ。ペットボトルとの合体デザインとか面白いこと考えますよね。可愛くはないけど…

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私も昔ミニチュアボティホを作ったことがあります。当時はネット上の情報も現在より少なく、参考写真を探すのがなかなか大変でした。(マスは1cm角)

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それもあって思い入れのあるボティホ。買うとなると大きいので、大抵リュックで旅行している私には買う勇気が出ません。いつか自作しようかな…

次回はラ・ランブラの町なかの様子をご紹介します。<RK>

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2018/10/22

九谷焼の里探訪

以前からずっと行ってみたかった九谷焼の産地、石川県の加賀地方へ行ってきました。今現在、九谷焼が生産されているのは加賀市や小松市、能美市のあたりですが、観光客が気軽に窯元やお土産屋で実際の九谷焼に触れられるのは山代温泉のあたりから山中温泉のあたりになります。もちろん金沢にも素敵なお店、窯元直営のお店もありますが、実際の窯場や美術館、資料館などは山代温泉付近に集中しています。私は今回小松空港でレンタカーをし、1泊2日でこの周辺を散策してきました。

こちらは空港のロビーの壁に飾られていた巨大な陶板画。紫と緑の絵付けが九谷焼らしい色合いです。

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15 山代~山中温泉を周遊しているバスもあるので、これを利用しても良いと思いますが、私は今回山中温泉奥にある山中漆の里の見学と、九谷より前の古九谷(こくたに)の発祥の地がある山中漆の里のさらにさらに奥まで行きたかったのでレンタカーにしました。

まずは九谷焼の歴史と変遷のお勉強から。石川県立九谷焼美術館に行きました。

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ちょうど企画展が「古九谷の大皿に観る筆の冴え」という興味深いタイトル。

美術館入り口からして九谷焼。傘ハンガーも傘立てもステキでした。

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ここで学んだことは 

”上手い絵付けとは単に綺麗な絵付け。美しい絵付けとは「上手い」ではなく、たどたどしくても心がこもっている絵付け。本当に美しい作品というのは、たとえ千年経っても新しく見える魅力を持っている”

という九谷焼の精神です。納得。何度もうなづいてしまいました。

数々の美しい古九谷の作品にすっかり魅了されてしまいました。緑の溢れる公園の中に佇むこじんまりとした美術館で、とっても素敵な空間でした。

さて、次に訪れたのは山代温泉の中にある北大路魯山人の元アトリエ兼住宅跡。

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陶芸家や美食家として有名な魯山人は、ここ山代温泉の九谷焼の窯元、須田精華に師事し作品制作していました。小さな庭園に面した縁側でお茶と落雁の嬉しいサービスをいただき、魯山人もこの縁側でお茶を飲んでたのかなーなんて想像を膨らませてしまいました。

お次は同じく山代温泉にある九谷焼の絵付け体験へと向かいます。

日曜日の午後ということもあってか工房は体験の人たちでいっぱい。まずは絵付けするお皿のサイズや形を選びます。デザインは基本自由。決まってない人はたくさんのサンプルの中からデザインシートを借りることもできますが、私は持ち込みました。大好きな花、クリスマスローズをデザインしていきました。丸皿を予約していたのですがなぜか売り切れで、急きょ角皿になってしまいましたがまーいいか。

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まずはカーボンでデザインをお皿に転写します。その後呉須(ごす)というこげ茶色の顔料でカーボン線の上、つまり縁取り線を先に描いちゃいます。スペインタイルとは順番が逆ですね。ちなみにこのお皿は磁器で、一度焼いてあるので表面はツルツルの状態です。

ここで美術館での格言を思い出し。「上手い」より「美しい」絵付けを目指して心を込めます(笑)

縁取り線はカーボン線からはみ出ても問題なし。焼くとカーボン線は消えてしまうのはスペインタイルと一緒です。

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線描きが終わると今度は色絵付け。九谷焼の色は五彩「赤、黄、緑、紫、紺青」での絵付けが基調とされてます。私もなるべく九谷焼らしい色合いでの絵付けを目指しました。スペインタイルの釉薬をさらにドロっとさせたようなガラス質の絵の具を使用します。スポイトはもちろん無いので筆でポトポト落とすように彩色します。この絵の具の厚さが重要のようです。厚盛りしすぎるとひび割れや、本来の色が出ないとアドバイスをいただきました。

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にもかかわらず、焼き上がりを見てみたら花びらに複数のひび割れが。。。

コレ、厚盛りだったのね。スペインタイルの感覚でのせてしまった。。。しかも九谷焼っぽくない??

ま、これもいい勉強になったということにし、念願の絵付け体験ができたので満足でした。

明日は山中塗りの里へ向かいます。こちらは次のブログで。

漆に興味のある方、楽しみにしていてください!<KY>

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2018/10/08

スペインタイルのクリスマスリース 絵付け講習会

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スペインタイル絵付けの伝統技法「クエルダセカ技法」を使いプクプク丸いミニタイルに筆を使って絵付けします。焼成した丸タイルは直径約18センチのリース型アクリル板に貼り、リボンを巻いて仕上げましょう!

日 程
2018年10月2日(火)~12月20日(木)    
 
東京教室:火木 10~21時/水金土日 10~18時 
大阪教室:水~土 10~18時
開講日・開講時間の詳細は各教室のページをご覧下さい。
東京教室大阪教室

通年コースの皆さまは・・・・・・
教室にある石こう型に粘土をいれて、丸タイルを作るところからお教えします。所要時間は粘土作業に1時間、焼成後の絵付けに1時間くらい。

ご入会せずに体験レッスンとして制作される皆さまは・・・・
体験レッスンの場合、タイルを作る粘土作業は講師がやっておきますので、1週間前までのご予約をおねがいします。皆さまの作業は絵付けだけ(約1時間)、後日タイルをお渡ししてリース板に貼り付けて完成です。タイルは焼成後にお渡しもしくは送料着払いでお送りしますので実際の出来上がりは約10日〜2週間後です。

体験レッスンでの講習費は5,940円(税込。材料費、焼成費込み)


詳しくはスペインタイルアート工房のホームページをご覧下さい。

ご参加おまちしてます!

 


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2018/10/01

女川メモリアルタイル増設置

みなとまちセラミカ工房(女川教室)の体験アイテム、メモリアルタイル。2枚作っていただいたうち、1枚を寄付していただき街に設置させていただくプロジェクトです。このメモリアルタイルの設置工事が9月に行われました。

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皆様のお気持ちがこもったタイルを一枚一枚、職人さんが丁寧に貼ってくれました。

設置場所は女川駅前商店街「シーパルピア女川」内のハマテラス。既に設置されていたメモリアルタイルに繋がるよう、約280枚が追加設置されました。
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「メモリアル体験」は女川教室での体験レッスンとなりますが、出張講習でもお作りいただけます。今回は今年5月に「JAふくしま未来・みらいろ女子会」様へ伺って制作していただいたタイルも設置されました。
(講習の模様は「JAふくしま未来での出張講習会」記事をご覧ください)

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再び女川を訪れ、自分の作ったタイルを探すのも楽しいですよね!

カラフルで楽しいタイルたちが、女川の街や人、街を訪れたり気持ちを馳せてくださった方達の心をより明るくしてくれたらこんなに嬉しいことはありません。ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございます!

メモリアル体験は引き続き開催しております。詳しくはみなとまちセラミカ工房HPをご覧下さい。<FK>

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